私がクライストチャーチに到着した翌日、早速クライストチャーチ大聖堂に足を運んでみました。
というのも、ネットで「クライストチャーチの現在」と調べても、
現時点の情報があまり出てこず、どういった状況なのかわからなかったため、自分の足で調べてみたいと思ったのがきっかけです。
ChristChurch Cathedral(クライストチャーチ大聖堂)について
1864年から1904年にかけて市内中心部に建てられた大聖堂。
実は、着工から完成までの間に、3度大きな地震に見舞われて尖塔の頂上が落下する破損も起きています。
完成から2011年までの間、多くの観光客が訪れ、街のシンボルとしてたくさんの人に愛されて来ました。
しかし、2011年に起きたカンタベリー地震や余震により、正面のステンドグラスの窓や西側の壁が75%まで崩壊してしまいました。
2012年に、内部が危険な状態で今後も地震が起きる恐れがあるため、修復再建は断念し、解体が決まったことが発表されましたが、市民団体が反対したことにより、被害を受けた教会はそのままの形で残されていました。
ようやく2017年に、修復されることが決定されましたが、完成までにかかる年月は約10年。そしてかかる費用は約85億円とのことです。
クライストチャーチ大聖堂の現状(2019年時点)
↓2019年2月時点のクライストチャーチ大聖堂はこのような状態です。
※現在10月ですが、今も現状は変わっていません。
2017年に修復するということが決定されたにもかかわらず、今もなおこの状態が続いています。
教会の周りはフェンスで囲まれ、立ち入り禁止になっています。
無残な現状を目の当たりにしましたが、完全に復興した状態ではなく
あえてこの情景をこの目で見れたことは、改めて地震の恐ろしさを実感する機会にもなりました。
↓教会の前には石積のモニュメントがあり、それぞれの石にメッセージが書かれています。
街の様子ですが、現在もいたる所で工事が進められています。
実は、地震により崩壊されたクライストチャーチ大聖堂の代わりに、
新たに建設された仮設大聖堂があるとのことで、
そこにも訪れてみることにしました。
新しい教会までの道中で目に入ったものがありました。
真っ白な椅子の意味
真っ白な椅子がたくさん並んでいます。
それぞれ椅子の形は、車いす、ダイニングルームチェア、アームチェア、ベビーカーなどです。
この白い椅子は、地震で命を落とした185人を象徴しており、椅子の個性がそれぞれの人物の個性を表しています。
椅子が置かれている185平方メートルの芝生は、新しい成長と再生を表現しているとのことです。
ここでは何か感じるものがありすぎて、しばらく立ち尽くしてしまいました。
そして、仮設大聖堂へ到着。
紙で出来た教会!?
Christchurch Transitional Cathedral(トランジショナル大聖堂)
街のシンボルである大聖堂の代わりとなる、
仮設大聖堂の建築に名乗りを上げた日本人の方がいました。
世界各国の被災地で、特殊な紙で作る仮設住宅などを建設してきた建築家、坂茂(ばんばしげる)氏です。
日本人の方がこのような形で海外で活躍されているのを見ると、
私も何か出来ることないかな、と考えさせられる良い機会になります。
この教会は防水ポリウレタンや難燃剤でコーティングされたカーボン(ボール紙管)を使って構築され、「紙の教会」とも呼ばれています。
正面にはステンドグラスが施されており、夜もライトアップされ美しいです。
中から見ても陽の光がさしていて美しいです。
遠目から見ても、近くで見ても、
教会自体が紙の素材でできているとはにわかに信じられません。
↓寄付を募る募金箱
小銭ですが少し寄付しました。
というのも私が好きな「夢をかなえるゾウ」のガネーシャの影響。
地元のイベントやコンサートも開催されています。
タイミングが良ければコンサートを無料で観ることが出来るかもしれません。
たまたま訪れた時に、オペラのコンサートが行われており、
無料で心地よい音楽を楽しむことができました。
中に入ると、丁寧にもプログラムが配られました。
美しい歌声にうっとり。
こちらの大聖堂は、復旧までの期間限定のようですので、
是非、クライストチャーチに訪れる際はクライストチャーチ大聖堂とトランジショナル大聖堂どちらも足を運んでみてください。
住所:234 Hereford St, Christchurch Central, Christchurch 8011
サイトURL:https://www.cardboardcathedral.org.nz/
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