オーロラといえばアラスカやカナダを思い浮かべる方が多いかと思います。
それら北半球で見れるものを「Northern Lights(ノーザンライツ)」と言います。
しかし実はニュージーランドでも、南半球のオーロラ「Southern lights(サザンライツ)」が観測できるのです。
筆者も実際にオーロラを観測してきました。
サザンライトを観るには、最適な時期・時間・気象条件や場所が重要になってきます。
その詳細も含め、ニュージーランドのオーロラについてご紹介していきます。
ニュージーランドで観測されたオーロラ
ニュージーランドではどのようなオーロラを観測することができるのか、
これまでに撮影されてきたオーロラを少しご紹介します。
クライストチャーチ
■2019年8月5日、ポートヒルズから撮影された写真。
ダニーデン
■2019年9月28日
The dazzling aurora australis have been captured in Dunedin, in New Zealand’s south island.
Get more videos like this here: https://t.co/iOm40v5pVT pic.twitter.com/289YPW23zQ
— Sky News (@SkyNews) August 28, 2018
■2018年11月5日
Kahokura o Hine Nui Te Po, #Aurora Australis off the coast of Ōtepoti @Lovedunedin last night. #Dunedin #NewZealand
1st location up until midnight, Smails Beach. 2nd location atop #OtagoPeninsula 1am for 2nd puff of light @NZGeographic @NikonNZ pic.twitter.com/C4UAYl8hKK
— paul le comte (@five15design) November 6, 2018
テカポ
■2018年8月29日
Aurora Australis and the Church of the Good Shepherd, Tekapo, New Zealand pic.twitter.com/WYK2P5Llji
— Bill Dagg❌ (@BillDagg) August 29, 2018
クイーンズタウン
■2017年5月29日
Stunning time-lapse shows Aurora Australis – also known as the Southern Lights – over Queenstown, New Zealand. https://t.co/tKTgbmw1LY pic.twitter.com/8WjPE3kLq2
— ABC News (@ABC) May 29, 2017
オーロラの観測条件
実はオーロラは1年中発生しており、全ての条件が合えば見ることが出来ます。
ニュージーランドからのオーロラを見るためには、磁気圏に反応する強い突風を伴う太陽活動が必要です。
それにより地磁気嵐が発生し、オーロラ活動が拡大してニュージーランドでも見られるようになります。
【詳細条件】
・街の明かりや月明りがなく空が暗いこと
・雲がなく空が澄んでいること
・夜が長い
・オーロラ観測値がKp5以上であること
見れる確率が高い時期は、ニュージーランドの冬にあたる3月~9月頃。
というのも、ニュージーランドの夏は白夜で夜が短く、さらに冬の方が空気が澄んでいるので、その分見れる機会が少なくなるといった理由です。
夏場でも夜が短いものの、見れるチャンスはあります。
上の条件で記載している「Kp」って何?と疑問に思われる方もいらっしゃると思うので、簡単に説明します。
オーロラ強度のことで、地磁気擾乱の大きさを示しています。
Kpの値は0〜9で示され、0が最も地磁気活動が弱く、9が最も強い指数です。
このKpが5以上になっていれば地磁気嵐が発生している状態で、比較的オーロラが観測されやすいと言われています。
しかし、オーロラ観測を続けてきた人によると、Kpが2程の指数でも十分綺麗なオーロラが見えることは多々あるとのことです。
このKp値、いったいどのようにして知ることができるの?
と、お思いの方にオススメなのがこちら。
Kp値がわかるスマホアプリ
便利な世の中になり、今やスマホアプリでKp指数をチェックできます。
私が使用しているものがこちら。
Northern Lights Forecast & オーロラ Alerts
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ここではNorthern Lightsと記載してありますが、
十分Southern Lightsにも対応しています。
無料の使用範囲であれば、住んでいる地域を設定すれば3日間のKp値を知ることができます。
このアプリを使用して以来、なかなか5以上になることがなかったのですが、
先日たまたまアプリを開いてチェックした所、Kpが6になっている時間帯があったので観測にチャレンジしてみました。
実際に観れたオーロラ
2019年9月28日、車を走らせポートヒルズへ。
肉眼では、少しボヤがかかっているような感じでしたが、写真を撮ってみるともっと綺麗に見えました。
オーロラもそうですが、星もまた綺麗。
ちなみにこの写真はデジカメで撮ったものです。
ニュージーランドに来る前に、絶対に星を撮りたいと思い、
カメラの知識があまりなくても綺麗に星の撮れるデジカメを探しました。
その結果、お手頃価格で購入できたのがCanonのカメラ。
かなり使いやすくて気に入っています。
ニュージーランドでオーロラが観測できる場所
ニュージーランドでよくオーロラが観測されるのは、より南極に近い南島で多く見られています。
その中でもより多く見られるのがこちら。
・スチュワート島(2019年にダークスカイ・サンクチュアリ認定)
・ダニーデン
・クイーンズタウン
・テカポ
・マウントクック
・カトリンズ
北島の主要都市オークランドでも見れないことはないですが、見れるのはかなり稀です。
しかし、北島周辺であれば、グレートバリア島が2017年にダークスカイ・サンクチュアリに認定され、
星空で有名なテカポよりも綺麗な星が観れるとも言われています。
ここであればオーロラも観れる可能性が十分にあります。
周囲に屋外照明がほとんど存在しない、世界で最も隔絶された場所であることから、非常に暗い環境と美しい星空が保たれている地域です(公有地・私有地を問いません)。地理的条件により、地域での教育啓発活動はあまり行われませんが、光害に対して最も脆いこれらの地域の価値を啓蒙し、長期的に保存することを目的としています。出典:http://idatokyo.org/hogoku
オーロラの影響力
美しく輝く一方で、オーロラが放つ力は生物にまで影響を及ぼすこともあります。
この地球上には、地球の磁場を頼りに生きている動物たちがいます。
例えばクジラやイルカなどの哺乳類。
彼らは磁気センサーで方角などを把握していると言われています。
まれにクジラが海岸で座礁しているのは、太陽風によって磁気嵐が起こり、地球の磁場が乱れるのが原因のひとつではないかと言われています。
さいごに
まさかニュジーランドでオーロラが観れるとは思っていなかったので、かなり興奮しました。
気軽にいつでも行ける場所で、完全防寒の必要もなくオーロラが観られるなんて最高です。
ニュージーランドに滞在中の方や渡航予定のある方はぜひ、オーロラ情報をチェックしてみてください^^
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