先日、ニュージーランドで結婚式に出席してきました。
出席者に日本人は一人だけ、という完全なる海外式のウェディング。
日本の挙式と海外の挙式はどのように違うのか経験を元に比較してみました。
一般的な日本の挙式の流れ
比較の前に日本の挙式についておさらい。
日本での挙式は大きく分けて3つあります。
キリスト教式、伝統的な神前式、そして自由な形式の人前式です。
キリスト教式
列席者入場(先に着席して新郎新婦を待つ)
↓
新郎入場(先に入場して祭壇前の右側に待機)
↓
新婦入場(父親、いない場合は他の家族と一緒に)
↓
全員で賛美歌斉唱
↓
司式者による聖書の朗読・祈祷(きとう)
↓
結婚の誓い(司式者の問い掛けにふたりが答える)
↓
結婚指輪の交換
↓
誓いのキス
↓
結婚成立の宣言(司式者が告げる)
↓
結婚証明書へのサイン(新郎新婦が行う)
↓
新郎新婦退場
↓
式後の祝福(フラワーシャワーなど)
神前式
参進の儀(さんしんのぎ/主に神社で行う花嫁行列)
↓
入場(神殿に向かい右側が新郎、左側に新婦が座る)
↓
修祓(しゅうばつ/起立して神職から清めのおはらいを受ける)
↓
祝詞奏上(のりとそうじょう/神職による神様への結婚報告と祈祷)
↓
誓杯の儀(せいはいのぎ/新郎新婦が交互にお神酒をいただく。三三九度の杯とも言う)
↓
神楽奉納(かぐらほうのう/神楽に合わせて巫女が舞を奉納する)
↓
誓詞奏上(せいしそうじょう/新郎新婦が神前で誓いの言葉を読み上げる)
↓
玉串奉奠(たまぐしほうてん/新郎新婦→両家の代表の順で、神前に玉串を捧げる)
↓
親族杯の儀(しんぞくはいのぎ/両家の親族がお神酒をいただく)
↓
斎主あいさつ(さいしゅあいさつ/神職による結婚の儀の終了宣言)
↓
全員退場
人前式
列席者入場
↓
新郎新婦入場(ふたりで一緒に入場するケースが多い)
↓
開式宣言(司会者が人前式のスタートを宣言)
↓
結婚誓約書の朗読(ふたりの言葉で結婚を誓う)
↓
結婚指輪の交換
↓
結婚誓約書へのサイン(新郎側・新婦側のゲスト代表が「証人」として署名)
↓
結婚成立の宣言(新郎新婦が結婚誓約書を掲げ、司会者が宣言を行う)
↓
列席者の承認(拍手やベルを鳴らしたりしながら、ゲストがふたりの結婚を承認)
↓
閉式の言葉(司会者が人前式の閉式を告げる)
↓
式後の祝福(フラワーシャワーなど)
出典:ゼクシィ
現在は3つのスタイルの中でも、キリスト教式で挙げる人が半数以上と最もポピュラー。
挙式の後は披露宴。
挙式だけで済ませる方も最近多いですが、一般的には披露宴も行われることが多いです。
披露宴の一般的な流れ
※以下の流れはあくまで一般的な例で、個々により流れや形式が異なりますので、参考までにご覧いただけると幸いです。
【前半】(約50分)
【1】ゲスト入場(披露宴の開始10分前)
【2】新郎新婦入場(約5分)
【3】開宴挨拶(約5分)
【4】新郎新婦紹介(約5分)
【5】主賓挨拶(約5分~10分)
【6】乾杯(約5分)
【7】食事スタート
【8】ウエディングケーキ入刀(約10分)
【9】ゲストスピーチ(約10分)
【10】新郎新婦お色直し退場(約30分)ーこの間にプロフィールムービーの上映ー
【後半】(約90分)
【11】新郎新婦の再入場(約10分)
【12】ゲストによる余興(約20分)
【13】祝電紹介(約5分)
【14】親への手紙・記念品贈呈・花束贈呈(約10分)
【15】謝辞(約5分)
【16】閉会の辞・新郎新婦の退場(約10分)
【17】ゲストの退場(新郎新婦によるお見送り)(約30分)
一般的に披露宴は2時間半~3時間程度でスケジュールもキッチリ。
披露宴の後は、人によっては親しい友人たちを招待してカジュアルな二次会や三次会を開くこともあります。
また最近では、挙式の後に「1.5次会」という名の披露宴ほどフォーマルではなく、二次会ほどカジュアルではない結婚パーティーを開くカップルも多くなってきています。
ニュージーランドで経験した海外式の結婚式の流れ
ここで私が経験した海外のウェディングについて流れをまとめます。
※あくまで私が参列した海外の挙式で、それぞれに違ってくる部分はあるので参考までにご覧いただけると幸いです。
ワイナリーで挙式(キリスト教式)
列席者入場(先に着席して新郎新婦を待つ)
↓
新郎入場(先に入場して祭壇前の右側に待機)
↓
親族入場(母、父、兄弟が入場して着席)
↓
ブライズメイドとグルームズマン入場(祭壇前に待機)
↓
新婦入場(ウェディング姿で新郎と初対面)
↓
司式者による聖書の朗読・祈祷(きとう)
↓
結婚の誓い(司式者の問い掛けにふたりが答える)
↓
結婚指輪の交換
↓
誓いのキス
↓
結婚成立の宣言(司式者が告げる)
↓
結婚証明書へのサイン(新郎新婦が行う)
↓
新郎新婦退場
↓
式後の祝福(フラワーシャワーなど)
↓
新郎新婦、ブライズメイド、グルームズマン共に車で移動し写真撮影
披露宴
【1】列席者入場(披露宴の開始15分前)
↓
【2】新郎新婦入場(約5分)
↓
【3】開宴挨拶(約5分)
↓
【4】新郎新婦の質問ゲーム(約5分)
↓
【5】乾杯・食事スタート(約30分)
↓
【6】ウェディングケーキ入刀
↓
【7】6人ほど一気にスピーチ(トータル約10~15分)
↓
【8】デザートバイキング
↓
【9】新郎新婦によるダンス(約5分)
↓
【10】新郎新婦・ゲスト共にダンス(夜の11時まで無制限)
挙式自体は昼の3時半~4時と約30分間。
ワイナリーで挙式と披露宴が行われました。
最近は日本でもワイナリーでウェディングを挙げる人が増えてきたので、そんなに珍しいものではないのかも?
天気も良かったので外で挙式が開催されました。
流れ自体は日本でのキリスト教の挙式とそんなに変わりありません。
・ブライズメイドとグルームズマン
ブライズメイドとグルームズマンという役割が存在するのが海外では主流です。
ブライズメイド(bride’s maid)とは…
花嫁の付き添い人・立会人として、挙式にて花嫁の側に立つ女性たちのこと。
花嫁の友達や姉妹で、未婚の女性が務めることが多い。
ブライズメイドは白以外のお揃いのドレスを着てブーケを持ち、花嫁に華を添え引き立てる。
また、バージンロードで花嫁よりも先に入場し、花嫁の移動などの手伝いをしたり、花嫁を祝福するブライダルシャワー(bridal shower)と呼ばれる前祝いパーティなども企画する。
中でも一番花嫁と親しく、リーダーにあたる女性を「メイド・オブ・オナー」と呼ぶ。
グルームズマン(groom’s man)とは…
花婿の世話役を務める花婿付添い人として挙式をサポートする男性たちのこと。
花婿の兄弟や友人等の未婚男性が務め、お揃いの衣装を着用。
バチェラーパーティ(bachelor party)と呼ばれる、花婿の独身時代最後の日をバカ騒ぎして一緒に過ごし、独身にお別れする企画などをするのもグルームズマンの役割。
日本ではグルームズマンではなくアッシャーと呼ばれることが多い。
中でも新郎と一番親しく、リーダーとなる男性を「ベストマン」と呼ぶ。
日本でのブライズメイドはここまでの役割がなく、「髪飾りやドレスをおそろいにすること」を指すことが多いです。
・披露宴までの歓談時間がかなり長い
私の彼が花婿のグルームズマンで、私はパートナーとしてこのウェディングに招待してもらいました。
とてもありがたく良い経験になるのですが、参列者は知らない人ばかり。
挙式のあとにある写真撮影で、新郎新婦と共にグルームズマンも写真撮影に同行しなくてはいけなかったので、
私は突如ひとりぼっちに。
しかし、この式に参列していた人々は素晴らしいほどに優しい人ばかりで、面識がなかったにも関わらずたくさん話してくれたり、気にかけてくれました。
おかげで退屈することもなく、とても楽しい時間を過ごせました。
しかし・・・
この待ち時間はもしかしてエンドレス?と思うほど歓談時間が長い。
日本であれば、「歓談する時間が全然ない!」というほどにスケジュールがギュッと凝縮されていて次の段階にすぐに移行されるため、
海外のウェディングに初参戦の私にとってはこの時間がかなり長く感じました。
参列していた人達に聞いてもこの後の流れをそんなに把握していませんでした。(というよりもそこまで時間を気にしていない)
しかし、初めての海外式ウェディングで私はそわそわ状態。笑
ようやく新郎新婦たちが戻ってきた頃には既に6時。
私たち2時間も歓談していたのね。英会話の勉強になりました。笑
・着席してからも歓談時間あり
そしてワイナリーのホールの中に移動し、テーブルに着席。
そしてまたそのテーブルの人たちも知らない人ばかり!
さっきまで仲良くしてくれてた人たちとバイバイ。
他にも挙式中などに気にかけてくれていた女性の方がいて、たまたまトイレの中で会った時にこう声をかけてくれました。
「全く知らない人ばかりの中に居なきゃいけないのってハードよね。わかるわ。同じテーブルじゃないけど、孤独を感じたり何かわからないことがあったらいつでも言ってね!」
なんと・・・;;
あなたは女神ですか。丁寧にお礼を言って、席へ戻ります。
目の前には男性が2人居て、この2人もまた色々と気にかけて話してくれました。
よくよく話を聞くと、この2人はカップルでオーストラリアに一緒に住んでいるのだとか。
余談ですが私はLGBTに対して全く抵抗がありません。
今まで私が出会ったLGBTの人達に悪い人はおらず、本当に優しい人ばかりでなんだか善良な心をおすそ分けされた気分になりました。
このように、この結婚式で出会った人達は本当に良い人ばかりでした。
・余興は新郎新婦によるシューゲーム
日本ではお決まりの友人などによる余興。
友人などによる余興はなく、その代わりに新郎新婦によるシューゲームが行われました。
最近は日本でも海外発のゲームとして二次会などで行われることがあります。
■シューゲームってなに?
司会者の質問に答えるゲーム。
内容は2人にまつわる質問。
「先にデートに誘ったのはどっち?」
「どっちの方が料理が上手い?」
「どっちの方がお金を消費しがち?」などといった質問に、新郎新婦は当てはまる方のシューズを上げる(旗上げゲームと同じ要領)ゲームです。
新郎新婦はお互いがどっちの靴を上げたのかその場で知ることができず、ゲストのみが2人の本音を知ることができるので盛り上がります。
・食事の時間はきっちりと
日本であれば、食事がスタートされると同時に余興やスピーチなど、せかせかと同時進行されがちですが、
海外での食事はきっちりと取られます。
そのためここでさらに歓談する時間が30分程あります。
日本ではありがちな、新郎新婦が食事を摂る時間が無いということもここで解消されます。
ちなみにワイナリーだけあって、そのワイナリーで作っているワインを飲むことが出来ました。
このワイン、かなり飲みやすくて美味しかったです。
・スピーチが形式ばっていない
日本の一般的なスピーチは場面ごとに分かれています。
・新郎のウェルカムスピーチ
・上司またはお世話になった人による主賓祝辞、乾杯の挨拶
・新郎新婦の友人代表挨拶
・親族の謝辞・挨拶
・新郎の挨拶
しかし、今回出席した海外のスピーチは場面ごとに分かれておらず、
基本は司会者が仕切り、スピーチは「スピーチだけ」といった仕切りで、
選ばれた人達が次々とスピーチをし始めます。
今回は家族、ブライズメイト、グルームメイトがそれぞれ約1~2分の間でスピーチを行いました。
一人一人のスピーチが長すぎないので、聞き疲れることはありません。
・お色直しやスクリーン上映(プロフィールムービー)がない
日本の披露宴では当たり前のように行われているお色直し。
それが海外ではありません。
基本的に一生に一度の思い出としてウェディングドレスを1日中着るといったのが基本です。
ではなぜ日本ではお色直しをするのでしょうか?
その起源について調べてみました。
【お色直し本来の意味】
本来お色直しは、新婦が白一色で仕立てられた白無垢(しろむく)から、色打掛(いろうちかけ)に着替えることを指していました。
白無垢から色打掛に衣裳替えするのには、「相手の家に染まる」という意味が込められていたようです。
お色直しの起源については諸説ありますが、一説によるとお色直しの始まりは「室町時代」と言われています。
当時は結婚したら白無垢を三日間着続け、四日目になったら色打掛を着るのが習慣でした。
そうやって、ようやく相手の家に染まったということで嫁入りが認められたのです。
その慣習が簡略化されて、結婚披露宴の途中で衣裳を変えるようになったのが、現代のお色直しとされています。もう一つ説があります。
戦前までは結婚お披露目会は新郎の家で行われるのが一般的でした。
そのお披露目会で、新婦は白無垢から持参した花嫁道具の中の衣裳へ着替えて、招待客に披露するのが習わしだったよう。
その習慣の名残がお色直しという説もあります。
出典:https://www.niwaka.com
日本の文化の名残なだけに、海外では「お色直し」ということ自体存在していないのですね。
また、お色直しの最中に流れる2人のなれそれをまとめたプロフィールムービーもありませんでした。
日本のムービーはプロフィールムービーに限らず、オープニングムービーや、その日の挙式前~披露宴までを撮って出しするエンドロールムービーなんかもあったりと、やたらと動画が多め。(と言いつつも結構それを見るのが好き)
しかし、テレビのスクリーンに2人が前撮りした写真などは一日中流れていていつでも観ることが出来るようになっています。
・花嫁から両親への言葉がない
私が一番物足りないなと感じたのがこれ。
個人的な意見ですが、知らない人の動画を見ても泣いてしまうぐらいこの場面が好き。笑
娘としても、お世話になった親への言葉はしっかりとこの場で刻みたいという気持ちがあるので、
ここは少し物足りなさを感じました。(※各家庭の事情により日本でもないこともあります)
・ダンスパーティー
披露宴も終盤に近付いてきた頃、ダンスパーティーが始まります。
ダンスホールにはDJが居ます。
まずは、新郎新婦によるファーストダンス。
夫婦になった二人が初めて踊る、お披露目のダンスです。
「Christina Perri / A Thousand Years」の曲でダンスが披露されました。
とってもロマンティックで素敵なダンスでした。
2人のファーストダンスが終わったら、ゲストも交えてダンスタイム!
DJが盛り上がる曲を流していきます。
中でも老若男女問わず簡単で踊りやすく、盛り上がったのがこの曲。
「Gente de Zona / Mas Macarena」
日本人の方でも聞いたことのある方は多いのではないでしょうか?
ダンスと言えば難しいイメージを持つ方も多いとは思いますが、
簡単なバージョンで繰り返されるダンスなので、みんなのマネをしていたら自然と身に付きます。
他にもカウボーイダンスで皆で腕を組んで踊ったり、イケイケな曲で盛り上がったりと大盛況。
私はダンスが得意ではないので若干不安でしたが、皆がバリバリに踊れるわけではなく、
ノリで踊っている人がほとんどだったので、ダンスが苦手な私でも楽しめることが出来ました。
・色んなブースがある
食事後、それぞれに楽しい時間の過ごし方が出来るよう、色んなブースが施されていました。
<つめ放題のお菓子>
キャンディー、チョコレート、グミなど様々な種類のお菓子が袋に詰め放題でした。
子供も大喜び!
<ゲストで作るイラスト>
ゲストが選んだ色のインクを指に付け、好きな所に押してサインをし、何もない木に花を咲かせるというもの。このイラストは新郎新婦宅に飾られるはず。
<撮り放題のフォトブース>
カウボーイハットやふき出し棒などのアイテムを使って写真が撮れるブース。写真を撮るとすぐに出来上がり、仕上がった写真の一角には新郎新婦の姿があり、思い出として残ります。
・いつ帰っても良し
これには少し驚きましたが、ダンスが始まってからは基本的にゲストはいつ帰っても大丈夫です。
なので、知らない間にあの人帰ってた!なんてことがあります。笑
日本の披露宴であれば、きちんと新郎新婦の退場があり、新郎新婦によるお見送りもあるので、なんだか不思議な気持ちでしたが、こういうのも自由で良いなと思いました。
基本的に二次会や三次会が無いため、披露宴が長く、ダンスが始まってからは夜の11時まで踊り続けます。
今回はワイナリーの関係もあり、11時が最長となっていましたが、12時を超える披露宴もあるとか・・・。
そりゃ、自由に帰って良いようにしないとクタクタですね。笑
しかし、グルームズマンやブライズメイドは新郎新婦のお世話役も担っているので、新郎新婦が帰るまでは一緒にのが基本です。
グルームズマンやブライズメイドは、当日だけのサポートではなく事前の準備やパーティの企画なども任されているので、想像以上に大変なんだな・・・ということがわかりました。
さいごに
今回、海外式のウェディングに参列したことにより、改めて日本の良い面も感じることが出来たり、海外の良さも知ることが出来ました。
日本はやっぱり時間にきっちりしているな~といった印象。
そして、日本のウェディングの良い点は、海外の良い部分を取り入れつつも、日本の伝統的な部分は残しているという点が素敵だなと思います。
国や地域によってもウェディングの形式は変わってきますが、今回のウェディングは、ほぼ自分たちで用意していたので、本当に夫婦が協力した賜物だと感じることができました。
どちらのスタイルも独自性があって魅力的。
一生に一度のウェディング、それぞれの人生に幸せが訪れますように☆彡
★耳より情報★
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