先日、クライストチャーチのミュージアムについてご紹介しました。
オークランドの博物館は?と疑問に思う方もいるかもしれないので、
今回はオークランドに住んでいた時に訪れたWar Memorial Museum(戦争記念博物館)についてご紹介させて頂きます。
この博物館ではニュージーランドの先住民「マオリ族」の文化、自然、そして戦争の歴史について学ぶことができます。
1Fのマオリ族文化から3Fの戦争エリアについて、順を追って説明していきますね。
戦争記念博物館への入館料
こちらの博物館は、クライストチャーチの博物館のように誰でも無料というわけではありませんが、ニュージーランドに住居のある方なら入館料は無料になります。
その際、住所を証明できるものを忘れないようにしてくださいね!
観光でいらっしゃった方は、
大人$25
子供$10
の入館料が必要となります。
追加料金を支払えば、1日に数回行われるマオリのコンサートに参加することができ、そこでは伝統的な歌やダンスや歴史を学ぶことが出来ます。
ハカダンスについて
伝統的な「ハカ」ダンスも間近でご覧いただけるようです。
ラグビー強豪チーム「オールブラックス」でも国際試合の前に踊られているので、
あのパワフルなパフォーマンスを知っている方も多いのではないでしょうか。
ちなみにハカには多くの種類があるそうで、オールブラックスの場合は
「Ka Mate(カマテ)」
「Kapa O Pango(カパオパンゴ)」
の2種類があります。
負けられない重要な試合の際は「Kapa O Pango」、
その他の試合は「Ka Mate」になることが多いようです。
動画も載せておきますので気になる方はご覧ください。
【動画】オールブラックス「Ka Mate」
【動画】オールブラックス「Kapa O Panga」
力強いパフォーマンスで鳥肌もんですね!
Ground Floor(1F)「マオリ族」の文化
まず、Ground Floor(1F)が「マオリ族」について学べるフロアになっています。
【マラエ】マオリ族にとってとても申請な儀式の場でもある集会場(柱は骨、窓は目と先祖の体を意味する)
こちらは靴を脱いで実際に中に入ることが出来ます。
近くで見るとこのように彫刻されております。
【宝庫】食べ物や宝を保管していた場所
【カヌー】100人乗りが出来るカヌー
約800~1000年前に、タヒチの方からカヌーに乗ってニュージーランドに住み始めた人たちが「マオリ族」と呼ばれています。
他にもこのフロアには装飾品や武器などの展示がされています。
First Floor(2F)「自然」
First Floor(2F)は、自然のコーナーです。
ここでは火山活動や動物についてなど学ぶことができます。
【火山エリア】
ここでは、もし明日火山が噴火したと想定した場合の
シミュレーションを実際に体験することが出来ます。
火山が噴火すると住民にどういった影響があるのか、
そして噴火の瞬間の揺れがどんな感じなのか体験できます。
【鳥類エリア】
↓少し見にくいですが、この奥に立っている巨大な鳥が「モア」という
ニュージーランドに生息していた鳥です。
クライストチャーチの博物館では骨組みのモアをご紹介させて頂きました。
現在は絶滅したと言われていますが、目撃情報もあるとかないとか・・?
↓ニュージーランドの国鳥であるKiwi
ちなみに、「キウイフルーツ」のキウイはこの鳥と姿形が似ているから、
キウイという名前になったそうです。
言われてみるとたしかに納得!
【キッズも楽しめるエリア】
そしてこのエリアでは子供も楽しみながら自然や環境について学べるようになっています。
そこでホルマリン漬けを発見したのですが、
ん????
なんか混ざってない?????
あ・・・。
こ、これは・・・
シンプソンズのバートがホルマリン漬けにされている・・・・・。
・・・さて、気を取り直して最後の階へ。個人的にはこの階がメイン。
Second Floor(3F)「戦争」
こちらの階では、第一次世界大戦や、第二次世界大戦の当時の歴史を知ることが出来ます。
日本の戦争の歴史についてもかなり展示が多く見受けられました。
↓スピットファイア
第二次世界大戦でドイツ軍の爆撃機や戦闘機からイギリスを守った名機。
そしてここからが特に見所。
この目で見る無傷の零戦
日本人向けに日本語での表記もありました。
↓零戦に関する展示品
写真での説明が少し見にくいかもしれないので、
要約したものを下記に記しますね。
【ここにあるゼロ戦についての知識】
1945年、南方の基地で故障中で放置されていたこのゼロ戦は、
直り次第特攻するという目的のために部品をかき集めて修理を受けていました。
しかし整備士たちは特攻に使われて若い命を無駄にしたくない!と理由をつけてはこのゼロ戦の修理を遅らせました。
それでもやがてゼロ戦は直ってしまい、若いパイロットが試験飛行を行います。
ところがこれから出撃という段になって終戦の知らせが届き、
若いパイロットとこのゼロ戦は無傷のまま戦争を終えました。
その後、無傷のゼロ戦があるということで興味を持った連合国軍のニュージランド軍がこれを接収、
ソロモン諸島の基地に配備してみたものの、実はやっと飛べるだけの危険極まりない状況であることが判明。
その後格納庫にしまいこまれ、イベントにだけ展示されるようになります。そして1959年になってオークランド戦争記念博物館に寄贈され現在に至ります。
その後の調査でこの機体には最低五機のゼロ戦の部品が使われている事が判明しています。
色んな人が色んな思いで、この零戦に関わってきたんだと思うと、
無傷の状態で保管されている零戦を目の当たりに出来たことに、かなり感動しました。
零戦の中で最も早い飛行速度を誇るモデルです。
さいごに
皆さんはご覧になりましたか?
私は小説ではなく映画で拝見したのですが、
私たちのように戦争を経験していない世代の人間が、
いかに戦争の時代のことを知るべきなのか、考えさせられました。
そしてそれを後世にしっかりと伝えることの大事さも学びました。
ご覧になっていない方は是非、ご覧ください。
若い世代の人たちにもわかりやすく構成されていると思います。
少しでもこの旅で成長出来るように、沢山のことを学んでいきたいと思っています。
住所:The Auckland Domain, Parnell, Auckland 1010
営業時間:月曜~日曜日 10:00~17:00
サイトURL:https://www.aucklandmuseum.com/
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